むし歯の治療方法
むし歯の状態についてはむし歯と歯周病を参照してください。
治療について
About treatment
むし歯の状態についてはむし歯と歯周病を参照してください。
この段階では歯を削る必要はないと判断し、ブラッシング指導、歯面研磨やフッ化物の使用で歯質の強化・歯の再石灰化を促します。
基本的な治療内容はC0と同じですが、もし患者様の希望があればむし歯を削り、白い樹脂を詰めていきます。
治療に痛みを伴ってくるので最初に麻酔を行い、むし歯を削っていきます。その後、樹脂を詰めたり、金属の詰め物や被せ物をしていきます。しかし、金属による治療の場合は「金属アレルギー」、「掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう)」、「異なる種類の金属が触れ合うことによる電流の発生(ガルバニー電流)」、「歯科金属の金属イオンの口腔内への溶出」などが懸念されます。
など日本の保険範囲内でよく使用される金属、インジウムを含む金銀パラジウム合金はドイツではアレルギー物質などが多く含まれているため使用は禁止されています。ヨーロッパでも基本的には使わない傾向になっていますので、心から保険内の金銀パラジウム合金を使うことはおすすめできない部分はあります。
それを使用しないとなると自費の診療にはなりますが、患者様には健康体でいてほしいという思いの他に、説明義務がありますのでここに表示しておきます。
なお、最終的な治療の選択判断は患者様にお願いしています。
むし歯が神経にまで及んでいる場合は歯を削るだけでは治りません。
その場合は神経を取り除く治療(抜髄)を行う必要があります。
最初に麻酔を行います。
神経のある部屋(歯髄腔)まで削ります。
歯の根っこの先までの距離を測定します。
針金のような細い金属の器具を用いて神経を歯の根っこの先まで取り除いていきます。
人によって歯は一つ一つ形も大きさも違います。歯の中の構造も異なっており、神経を取り除く際に歯の根っこが曲がっていたり、加齢により歯の根っこの管が閉まっている場合もあります。
根っこの治療で使用する器具には【ステンレスファイル】、【ニッケルチタンファイル】という2種類の器具があります。ステンレスファイルという素材の器具は硬い素材となっており、ニッケルチタンファイルという器具は柔軟性に優れています。
制約のある保険診療ではステンレスファイルだけを使用している歯科医院が多いです。ステンレスファイルだけでは曲がりくねった根っこの管の細菌を十分に除去することは困難です。使用する器具の種類も多く、治療にも時間がかかり、患者様がお口を開いている時間・来院回数に関しても増えてしまいます。
しかし、当院では世界的にも評価されているニッケルチタンファイルと最新機器を自費診療用として導入しております。曲がりくねった根っこの管にも対応できる特殊な器具となっており、ステンレスファイルでは対応が出来なかった複雑な形態をしている根っこ管の細菌も除去することが可能となり、治療の精度を飛躍させております。それにより患者様の治療時間・来院回数も劇的に少なく済ませることが可能となりました。
歯の頭の大部分がむし歯でなくなっているため、基本的には抜歯となります。
患者様が保存を希望するのであれば、保存をする上でのリスク(歯に多数の菌を保有している状態なので、そのまま放置すると、脳梗塞・狭心症・心筋梗塞・誤嚥性肺炎・感染性心内膜炎・動脈硬化・糖尿病の悪化・低体重児出産・早産などのリスクの増加)を十分に説明させていただきます。そのようなリスクもご理解していただいた上で保存を希望される方は保存をできるのであれば保存を行います。歯の根っこを引っ張り上げて保存を試みるという方法もありますが、歯の予後は決して高いものではありません。
抜歯後はインプラントやブリッジ、入れ歯(義歯)で噛む機能を回復させます。
スケーリング:歯冠と歯根の表面に付着したプラークや歯石、着色を除去する操作のこと
ルートプレーニング:歯石や細菌が入り込んで粗造になったセメント質や象牙質を一層除去し、表面を滑沢にする処置のこと
プラークコントロールとは、歯面に付着したプラークやその他の付着物を除去するだけではなく、付着することを防止することも含まれています。
咬合調整は歯周病の状態を悪化させる因子である外傷性咬合(かみ合わせの強い力により歯の動揺を引き起こす咬合状態のこと)を適切な咬合状態に調整します。
プラークリテンションファクターとは、口腔衛生管理を困難にする要素のことをいいます。
具体的には歯石、食片圧入(食物が歯間部に強く押し込まれる状態)、口呼吸、不適合修復・補綴物、歯列不正、口腔内の形態異常などがあり、これらが存在すると歯周炎は悪化します。
暫間固定とは、動揺している歯を一定期間周囲の歯と連結することにより、歯の動揺を抑え、咬合力の分散と安静を図ります。しかし、あくまでも一時的な応急処置になります。一時的には歯の動揺を抑えることは可能ですが、動揺歯および周囲の歯の清掃性が悪くなり、結果的には歯周病が悪化する可能性がかなり上がります。
歯周ポケット内に直接抗生物質を入れることを局所薬物配送システムといいます。歯周ポケットの内部をきれいにした後、抗生物質を流し込みます。LDDSは少ない投与量で高濃度の薬効成分が長時間維持でき、耐性菌の出現、副作用、腸内細菌への影響が極めて少ないという利点をもちます。