小児歯科|厚狭駅前歯科医院|山陽小野田市厚狭駅の歯医者

〒757-0001 山口県山陽小野田市厚狭19-2
0836-39-8195

小児歯科

Pedodontics

小児歯科|厚狭駅前歯科医院|山陽小野田市厚狭駅の歯医者

小児歯科

小児歯科とは

小児歯科とは

小児歯科とは成人するまでの子供を対象としたむし歯の予防や治療を行う診療科目です。単にむし歯の治療を行うだけではなく、歯磨きの指導や定期検査などを継続的に行い、お子様のお口の健康をトータル的にケアします。お子様の成長発育に合わせたむし歯の予防や治療、そして歯並びやかみ合わせの治療を通して健全なお口の環境を育成していきます。

最初に保護者の方へのお願い

一般的に歯医者さんは「怖いところ」や「痛いところ」という気持ちを持っているお子様は多いかと思います。そんなお子様の治療を上手に進めていくには私たち歯科医師や歯科衛生士だけではなく、保護者の方のご協力が必要になります。お子様を歯医者嫌いにさせないためにも保護者の方のちょっとした言動や行動が大きく影響します。
例えばお子様の突然の外傷などでも、保護者の方は極力緊張せずパニックにならずに来院してください。その緊張などがお子様にも伝染するからです。そして気を付けていただきたいことは、お子様に歯医者を脅し文句に使わないでください。「言うこと聞かないと歯医者さんに注射してもらうよ!」などといった言葉を使うとお子様は歯医者の通院を「罰」として認識し、歯医者=怖い場所というマイナスイメージを持つからです。また歯医者に連れて行く時に「何もしないから大丈夫だよ」という嘘もよくありません。もちろん口腔内に問題がなければ治療は行いませんが、むし歯などがあれば必要に応じて注射をすることもあれば歯を削ることもあります。嘘をつかれたことでお子様が不信感を抱き、歯医者に対して悪い印象を与え、その結果将来にわたって歯医者への通院が遠ざかります。
そして頑張って診察が終わった後はきちんと褒めてあげましょう。少し大げさぐらいでも十分です。褒められたお子様は「次も頑張ろう」という気持ちになり歯医者に対して恐怖心が薄れ、以降も歯医者に通院することへの抵抗がなくなります。

当院では患者様全員に笑顔で通っていいただける歯科医院を目指しております。怖くて慣れない歯科医院に行くと大部分のお子様は嫌がったり泣いたりすることもあると思います。そのような場合は最初から無理やり治療をしたり、抑え込んだりしません。まずはしっかりと表情を見て、怖さの原因の1つでもあるマスクを外し、フェイスシールドを着用してソーシャルディスタンスを確保して会話をします。最初は先生などに慣れていただくところから始めていきます。それから少しずつ練習から始めていき、できるようになれば治療を進めていきます。
歯科医院への恐怖心をなくし歯科医院は「楽しい場所」と認識し、「良くするために歯科医院に行く」という風になればと思っています。

小児歯科にかかるタイミング

小児歯科にかかるタイミング

初めて小児歯科にかかったほうがよいタイミングは、一般的に1歳6か月や3歳の時の検診で初めて歯科医院での診察を受ける子が多いです。しかし乳歯が生え始める7か月頃に一度診察を受けることをお勧めします。むし歯の予防や口腔ケアの方法を教わるという意味でも重要ですが、その他に歯の形の異常、歯の萌出時期の異常や、萌出方向の異常、萌出不全、悪習癖の有無(指しゃぶり、爪を噛むなど)、口腔軟組織の異常の有無、先天性疾患の有無などを早期に発見し今後の対処の準備をしていくことができるからです。

どうして乳歯のうちから定期的なケアが必要なのか

乳歯はいずれ抜けるし、むし歯になってもたいしたことないと思いがちですが、実際は乳歯のむし歯が多いお子様は永久歯になってもむし歯のできやすい傾向があります。なぜというと、もともと口腔内に存在しないむし歯菌が定着するのが生後19~31か月頃です。特に2歳前に感染するとむし歯が発症する可能性が高くなり、その重症度も高くなります。この時期にむし歯菌が定着しなければそれ以降に定着する可能性はかなり低くなります。むし歯菌は歯だけではなく歯茎にも付着していたり、唾液中にも存在します。乳歯が抜けても口腔内に多数存在するむし歯菌は永久歯にも付着します。
つまり乳歯を良い状態で保つことで、将来にわたって永久歯を健全に保てる可能性が高くなります。

むし歯になりにくい歯にするためには

むし歯になりにくい歯にするためには

前述の通り、子供のむし歯の始まりはむし歯菌が口腔内に感染するところから始まります。むし歯はむし歯菌だけで発症するわけではありません。むし歯菌の存在に加え、食生活習慣や、歯磨きなどの習慣などが関わって初めてむし歯が発症します。この感染源の主となるのは母親であり、その唾液を介して子供へ伝播することが一番多いといわれています。そして食べ物をあらかじめ噛んでから子供に与える「噛み与え」やスプーンやお箸を子供と共有する行為が主な感染経路となります。こういった行為は控えるようにしてください。

むし歯菌感染予防の基本

むし歯菌の母子伝播を予防する方法は以下の3点になります。

1.感染源(特に母親)のむし歯菌を減少させる
そのために歯科医院で口腔生成指導やPMTC(歯磨きでは落としきれない歯垢を専用の機器で落とすこと)など定期的なメインテナンスを受ける
2.感染経路を遮断する
子供と同じお箸やスプーンを共有しない、あるいは噛み与えをしないなど
3.宿主(子供)のショ糖摂取制限
むし歯菌が子供の口腔内に感染する時点でショ糖がすでに存在すると、むし歯菌の定着が促進するため

むし歯菌の口腔内定着に関わる因子

  • 子供のショ糖の摂取頻度が高い
  • 授乳
    特に、「母乳を欲しがるたびに与える」「夜間の授乳」
  • 子供の習慣行動
    「同じ食べ物を共有」「他の人による味見」
    「スプーンなどの共有」「ほっぺにチュー」
  • 保護者(特に母親、次におばあちゃん)の口腔内のむし歯菌数が多い
  • 保護者の頻回な間食、だらだら食い

食後の口腔内のpH

食後の口腔内のpH

(pHとは溶液中の水素イオン濃度の量で、pH値が7より小さい時は酸性で、7より大きい時はアルカリ性)
食事をすると、このグラフの様に歯垢のpHが酸性になります。歯のエナメル質の表面はpH5.5以下になると脱灰(歯の成分であるカルシウムやリンを溶かすこと)が始まります。その後、唾液や歯垢の緩衝能により歯垢のpHは上昇しますが、pHが元に戻るためには20分から1時間が必要とされています。
なので、頻回な間食やだらだら食いなどは歯垢のpHを元に戻す妨げとなります。

乳歯、幼若永久歯(萌出して間もない永久歯)の特徴

乳歯、幼若永久歯(萌出して間もない永久歯)の特徴

1.乳歯はむし歯になりやすく奥に進みやすい
乳歯は最表層にあるエナメル質の厚さは永久歯の半分しかなく、また軟らかいためむし歯が急速に奥に進んでしまいやすい弱点があります。
2.幼若永久歯は複雑な形態をしている
幼若永久歯の咬合面(小臼歯、大臼歯の嚙み合う面)は複雑な形態をしており、小窩裂溝(咬合面などの溝)が深く、むし歯になりやすいです。
3.幼若永久歯は石灰化が不完全である
幼若永久歯のエナメル質は石灰化が不完全でむし歯に対する抵抗性が低いです。萌出後、唾液中のカルシウムやリンを取り込んで成熟していきます。
萌出後間もない歯は反応性が高く、むし歯になりやすいですが、同様にフッ化物の影響も受けやすいです。エナメル質の表面からフッ化物が作用し、エナメル質の表層のフッ化物濃度を増加させ、歯質を強化します。

乳歯のむし歯になりやすい部位(図説)

乳歯のむし歯になりやすい部位(図説)

乳歯のむし歯には年齢に応じてなりやすい部位があります。

  • 2歳頃までは上顎乳切歯唇側面
  • 2-3歳頃までは上顎乳切歯隣接面
  • 3歳を過ぎると上下顎乳臼歯の咬合面
  • 3歳6か月からは上下顎乳臼歯の隣接面

主なむし歯予防

ブラッシング指導

1. ブラッシング指導

お子様が歯磨きを好きになるように丁寧に指導いたします。
ブラッシング指導では、むし歯を防ぐために効果的なブラッシング法を楽しみながら、わかりやすく丁寧に指導していきます。

フッ化物の応用

2. フッ化物の応用

フッ化物は歯質の強化、むし歯菌の増殖や酸の産生を抑制します。
歯科医院でのフッ化物の歯面塗布、ご家庭でのフッ素入り洗口剤やフッ素入り歯磨き粉を使用。

シーラント

3. シーラント

お子様の歯、特に奥歯の溝は複雑な形をしているので、なかなか歯ブラシの毛先が入りません。そのため歯垢が残りやすくむし歯になりやすいです。
細かい溝を歯科用の樹脂で塞いで、むし歯を予防するのがシーラントです。
シーラントは、生えたばかりの奥歯のむし歯の予防に有効です。

最後に

どうしてもお子様自身のブラッシングや保護者の仕上げ磨きだけでは完璧に綺麗にすることはできません。歯科医院での機械的清掃と合わせることがより効果的です。私たちと一緒に綺麗で健全な口腔内を目指して頑張っていきましょう。